住宅ローンのこんな場合
とりわけ重要なのは、時間当たり賃金の差別禁止であって、パートタイマーについて「時間給換算でフルタイム労働者より低い賃金を協定することは許されない」。
このようなドイツの水準はいま、この点で遅れている日本やNIES諸国の国際競争力に脅える経営者団体によって切り下げの攻勢を受けてはいる。
とはいえ、一方ではこの間にグローバルな規模で男女平等の波が大きく高まったことに助けられて、女性の安定的・継続的な就業を保障する「ドイツの水準」は、めざすべき「国際相場」とみなされるようになった。
1994年のILOパートタイム労働条約はその成果である。
この条約の批准に日本の経営者団体は反対し、政府は棄権した。
しかしもちろん労働者にとっては、この条約の批准と、それに則した現行パート労働法の改正が重要な課題であろう。
長年パート労働の問題に取り組んできたコミュニティユニオンの担い手によれば、この改正はパートタイム労働のしかるべき定義(たとえば労働時間が正社員の4分の3以下の人。
長時間のいわゆる「擬似パート」は正社員化する)、社会保険制度および労働基準法上の権利適用の同等化、時間あたりの同[労働同一賃金、正社員に移行しうる機会の保障、合理的理由のない有期雇用の禁止などをふくむべきであるという(上田1996)。
パート職場の能力主義管理なおパートタイム労働者にはもうひとつ、近年、彼女らが基幹労働者化している産業分野において導入されつつある能力主義管理への対応の問題がある。
たとえばある大手総合スーパーでは、一年契約の時間給パート「B社員」についてさえ、職務(売場)、資格、人事考課によって細かな個人別賃金格差をつけている。
こうした個人別の処遇は、かならずしもパートタイマーの意向に反するものとはいえないだろう。
調査の示すところ彼女らの6〜7割は、職務内容、技能、経験、出勤状況、勤務態度のまじめさなどによって賃金差がつくことを正当としている。
パート1900人を組合員とする食品スーパーの労働組合が、時給850円ほどの初級資格者について18円、20円、22円、時給900円強の中級資格者について25円、28円、3一円という格差をもつ賃上げを要求している例さえある。
この対応の適否は職場の営みを扱う次節で論じられるにふさわしいが、さしあたり要点を述べればヽパートタイマーたちがなにによってどの程度の賃金格差がつく職場を働きやすいと感じているかについて慎重な検討が必要であろう。
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